大阪・通天閣で秋から耐震工事
大阪市浪速区の新世界にある展望タワー
「通天閣」の耐震診断が終了し、平成26年10月から耐震補強工事に入ることが発表されました。
南海トラフ巨大地震などの強い揺れに備えるための取り組みです。
タワーの4本の脚部をコンクリートで補強し、
地震の揺れを吸収する免震ゴムを取り付ける
予定です。
塔に免震改修工事を実施するのは世界でも類を
見ない試みとなります。
工事は10月から開始して、来年6月に完了する
予定で、工事期間中も展望台などの各施設は
通常通り営業が続けられます。
2代目通天閣の設計者は「建設構造の父」
1912年に建てられた初代通天閣は、第2次世界大戦中に火災で焼失。
現在の通天閣は、1956年に完成した2代目の通天閣です。
この2代目通天閣を設計したのは、「建設構造の父」とも呼ばれる内藤多仲氏。
船の構造から着想を得て、耐震壁を取り入れた耐震構造理論を考案し、 関東大震災によって
その有用性が実証される形となりました。
2代目通天閣の他にも、名古屋テレビ塔や東京タワーなど多数の鉄塔の設計を手掛け「塔博士」とも呼ばれました。
そんな内藤氏の設計による2代目通天閣は、築60年近く経過した現在も建設当時とほぼ変わらぬ状態を保っている頑丈な造り。
それでも最新の耐震診断で、震度7の揺れで倒壊こそしないものの、鉄骨の一部がゆがむ可能性があることがわかり、今回の耐震補強工事が実施される運びとなりました。
現在の通天閣は、1956年に完成した2代目の通天閣です。
この2代目通天閣を設計したのは、「建設構造の父」とも呼ばれる内藤多仲氏。
船の構造から着想を得て、耐震壁を取り入れた耐震構造理論を考案し、 関東大震災によって
その有用性が実証される形となりました。
2代目通天閣の他にも、名古屋テレビ塔や東京タワーなど多数の鉄塔の設計を手掛け「塔博士」とも呼ばれました。
そんな内藤氏の設計による2代目通天閣は、築60年近く経過した現在も建設当時とほぼ変わらぬ状態を保っている頑丈な造り。
それでも最新の耐震診断で、震度7の揺れで倒壊こそしないものの、鉄骨の一部がゆがむ可能性があることがわかり、今回の耐震補強工事が実施される運びとなりました。
南海トラフ巨大地震とは?
今回の通天閣の耐震工事は、南海トラフ巨大地震が起きた場合などの大きな揺れに備えて行われると発表されました。
南海トラフ巨大地震とは
どういうものなのでしょうか。
南海トラフとは、日本列島の太平洋沖の海底、
静岡から九州近辺まで伸びている4,000メートル級の非常に深い溝〈トラフ)のこと。
この南海トラフ沿いの広い震源域で連動して起こると警戒されているのが
南海トラフ巨大地震です。
2012年に内閣府中央防災会議の有識者会議が行った報告では、
想定しうる最大級の地震・津波が発生した場合、東日本大震災の10倍を超える規模の
被害が出るとされています。
ただし、同会議による報告では「地震の規模に関係なく、
耐震化等の防災・減災対策を講じれば、被害量は確実に減じることができる」とされています。
今回の通天閣の耐震補強工事のように、施設・建物の耐震診断や耐震化が進められていくことが大切だと言えるでしょう。