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進むホテルの新旧交代、耐震診断によって無くなるホテル

進むホテルの新旧交代、耐震診断によって無くなるホテル


和歌山県が誇る全国的にも指折りのリゾート地、南紀白浜。
その白浜の中でも象徴的な存在として長らく多くの人に親しまれてきたホテル、「ホテル古賀の井」と同じ会社が経営している「白浜シーサイドホテル」の両館が、2016年3月末をもって閉館しました。

この閉館の理由は経営不振ではなく、耐震性能でした。
インバウンド景気に全国の観光地が沸く中で、ひっそりと幕を下ろした「古賀の井」の事情にスポットを当ててみました。


昭和天皇が行幸、囲碁や将棋のビッグマッチも開催


この「ホテル古賀の井」と「白浜シーサイドホテル」を経営しているのは、カラカミ観光という北海道の会社です。この両館は1961年に建てられたホテルで、すでに50年以上の歳月を経た老舗です。

老舗ゆえの古さはありますが、もとより高級リゾート地でもある南紀白浜の中でも老舗ホテルとして高い知名度と存在感を誇り、かつては新婚旅行のメッカとして多くの新婚カップルが訪れた定番の宿でもありました。

名門ホテルらしくビッグイベントも開催されており、その中でも昭和天皇が利用したことや、囲碁の本因坊戦、将棋の王将戦が開催されたこともあるという名門中の名門です。


2013年の耐震診断で「営業継続困難」と判定


名門ホテルとは言えども、時間の経過やそれに伴う老朽化から逃れることはできません。
「古賀の井」「白浜シーサイドホテル」の両館は2013年に制定された耐震改修促進法という法律に定められた基準による耐震診断では「営業継続困難」という結果が出てしまいました。

あくまでも「現状のままでは営業困難」という診断結果だったので耐震改修工事をすれば営業を継続できる道も考えられましたが、やはり全体的に老朽化してしまった建物を改修しても費用対効果が得られないと判断したため、今回の閉館となりました。

どんなに名門のホテルであっても、人間のようにやがて生涯を終える時が来るということのようです。


耐震診断を契機に、進むホテルの新旧交代

耐震診断を契機に、進むホテルの新旧交代


もっとも、多数のリゾートホテルを展開しているカラカミ観光にとって、この両館だけが経営ホテルではありません。

同じく南紀白浜に「コガノイベイホテル」や「ホテル川久」を営業しており、この両館は建物の新しさもあって耐震性能をクリアしており、今後は「古賀の井」ブランドを継承して営業が続けられます。

耐震診断という契機はあるものの、同じリゾートホテル会社の中でもホテルの新旧交代が進んでいます。


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