改修工事の補助金が増加、耐震診断は今受けるべきか?
2016年4月に発生した熊本地震では、耐震基準を満たしていた家屋も多数倒壊しました。
これにより全国的に耐震に対する不安を感じる人が多いようで、今改めて耐震診断を受ける方が急増しています。
これを受けて耐震診断や改修工事の申請が急増し、各自治体は改修工事の補助金増額に動き出しているのが現状です。
改修工事の補助金増額
耐震診断だけでも数十万円前後、さらに改修工事となると少なくとも150万円前後の費用がかかるのが一般的です。
この耐震診断および改修工事にかかる費用負担を軽減するために、各自治体では補助金制度が用意されていました。
この補助金も今回耐震への注目が集まっていることにより、各自治体で増額へと動きだしています。
例えば、福島県仙台市では、2016年より改修工事に掛かる補助金の上限額を60万円から90万円に増額、大阪府大東市も補助金の上限額を60万円から90万円に増額、愛媛県松山市は改修工事事業に掛ける費用を松山市全体で2,015万円増額しています。
このほかにも、全国の各自治体で補助金増額の動きが活発化しています。
補助金が使えるケースは?
然しながら補助金は、すべての改修工事に利用できるわけではありません。
各自治体によってもルールに差がありますが、補助金が利用できるのは概ね以下のようなケースです。
・昭和56年5月31日以前に建築された建物(旧建築基準で建てられた建物)であることであること。
・木造住宅であること。
・自治体の管轄する地区に建てられていること。
・耐震診断の結果、総合評価における上部構造評点が1.0未満の木造住宅であること
・年収が一定額未満であること。(1,000万~1,200万円以下)
など
これらの条件を満たしていない場合は補助金が利用できない、もしくは一部減額となることがあります。
耐震への不安が高まる中、自治体も補助金制度を見直し、耐震診断や改修工事が以前より受けやすくなってきています。
古い住宅に住む方はこの機会に耐震診断や改修工事を検討してみてはいかがでしょうか。