外壁モルタル面(吹付)の赤外線調査(外壁調査)
こちらの左側の画像は吹付面(モルタル)の外壁調査を行った際に撮影した赤外線画像となります。
右上は可視画像となります。右上の画像を見て頂いても特になんら変化はない事がわかります。
病院でのレントゲン検査を例にあげて頂けるとわかりやすいかもしれませんが、赤外線画像は目に見える直接的な異常箇所をみているのではありません。
画像が荒くコメントも見づらくなっていますが、Ar1は樹脂注入の補修跡となっている事がよくわかります。(外壁打診を行うと樹脂がまわっていない赤色の部分は下地の浮きが確認できました)
Ar2の範囲にも高温の箇所が点在しております。
こちらは塗膜層の浮きが目視、打診調査にて確認できております。
これらの損傷はこの様に赤外線画像ではっきりと確認して頂けるかと思いますが、外壁赤外線調査にてこちらの画像を解析する際にはその他にも注意する事が多々あります。
左の赤外線画像の基礎部分も高温となっておりますが、仕上げ材の放射率も温度分布は関係してきます。(放射率の説明は省略させて頂きます、、、)
また地面からの太陽光の照り返しや撮影角度でも放射率の変化はあります。今回ですとこちらの基礎の部分(Ar2の下)は高温だから一概に”浮き”という事にはなりません。
これが直接打診調査ができる1階部分ですと打診を行い確かめる事が可能ですが、2階以上ですと直接的に打診等で確かめる事が困難となってきますのでそこは知識と経験で”浮きと思われる”箇所を絞っていく必要があります。
これらの様に高温=浮きではなく様々な別の理由で高温となっている要因を省いていき、浮き箇所を選定していきます。
今回の画像はタイル面でなく、吹付面での画像を例にあげさせて頂きました。